日本の産業の再生と信用秩序の維持を図るため、有用な経営資源を有しながら過大な債務を負っている事業者に対し、事業の再生を支援することを目的とし、そのために、債権買取り、資金の貸付け、債務保証、出資などの業務を営む。再生支援の決定は、事業者と債権者たる金融機関の連名による支援申請を前提とする。
主として、金利減免などを実施した「要管理先」債権を、非主力取引銀行から設立後2年間(2005年3月末まで)のうちに割引価格で集中して買い取り主力取引銀行と協力して債務の一部免除、デットエクイティスワップ(債務の株式化)などで再建を進めるというもの。債権や株式は、3年以内(2008年3月末まで)に新しい再建スポンサーに売却し、不採算事業の整理などの事業の再構築を実行する。
2004年2月16日、経営の苦しいカネボウの再建策として発表されていた、化粧品事業の花王への売却を取り止め(カネボウ化粧品として分社化)、産業再生機構へ再建を委ねることになった。
また、ダイエーは民間主導の経営再建を主力取引銀行3社の要望などから取り下げて機構を利用した再建を実施することを同年10月13日の取締役会で正式に決定し、調整が続いていたが、12月28日、正式に産業再生機構への支援申し込みが行われた。